【根津のたいやき たい焼き】
餡の味わいの変化を楽しむ庶民派おやつ。「根津のたいやき」は手土産にも喜ばれること間違いなし
東京の都心にありながら、どこかノスタルジックな根津の街。
不忍通り沿い、ふいに甘く香ばしい香りが漂ってきたな…と思う辺りに、たい焼きの名店「根津のたいやき」があります。
言わずと知れたたい焼き御三家のひとつ、人形町の「柳屋」さんの支店として1957年 9月に根津の地に開店したお店です。暖簾分けの形で始まったお店ですが、現在は2代目の林 宣夫さんが後を継いだことをきっかけに柳屋さんからは独立、独自の味にこだわった、美味しい、たい焼きを提供しておられます。
ここのたい焼きの特徴は、なんといっても餡の味わい。ひと口食べると思わず顔がほころんでしまうような、ほっくりした食感と控えめな甘さの餡がとても素晴らしい。
この温かみを感じる餡の味わいは根津のたいやきの大きな特徴で、北海道産のあえて十勝産以外の特撰小豆を使用していることに秘訣がある模様。林さんいわく「十勝産の小豆は滑らかで繊細な餡を作るのには最適ですが、根津のたいやき独特の“ほっくり”した食感を出そうと思うと、あまり向かないんですよね。」とのこと。ご自身が目指す味わいのイメージに合わせた素材を選ぶ姿勢には<たいやき道>とも言える、こだわりを感じます。
また皮も、このほっくりした餡の味を最大限に引きたてるため、研究を重ねた生地で、その配合は企業秘密。ぱりっとした焼き皮が餡の食感とマッチして絶妙なバランスを作り出しています。
また根津のたいやきの焼き型は一匹一匹丁寧に焼き上げる、言わば「天然物」。特注品の焼き型はひとつひとつ異なった個性があり、量産型ではないユニークさと愛らしさがあふれています。また使い込んだ焼き型を鮮やかな手さばきで焼き上げてゆく姿は職人的で、店頭でこの所作を眺めることも楽しみのひとつです。
さて、たい焼きって、焼きたてが一番美味しいと思われがちですが、実はそんなことありません。
焼きたてで味わうべきは、その皮の風味と餡の食感の妙。外側はパリとしつつも中はもっちり感のある皮の味わいは、やはり焼きたてならでは。温度が冷めてくると、焼きたての時には主張していた皮の香りや味わいが、しっとりと落ち着き、見事に餡の味を引き立てています。(ちなみに、わたしはこの状態が一番好きです。)
さらに意外かもしれませんが、冷凍又は半解凍の状態にすると、シャリシャリした食感の楽しい小豆アイスに変わります。口の中で凍った餡の甘みが溶け出し、温かい餡とはまた違った味わいを感じられます。温かいお菓子のイメージの強いたい焼きですが、半解凍の状態なら暑い季節も楽しみやすいですし、日持ちをさせるアイデアとしても有効ですし、楽しみ方のTipsとして差し上げる方にお伝えすれば、手土産にもしやすくなりますよね。
こんなふうに、年中楽しめるたい焼き。谷根千に来たら、職人のたい焼きの味をぜひとも召し上がってみてください。
写真左: 少し古めいたシンプルな外観は、根津の街に良く合っています
写真右: たい焼きの型。ひとつひとつ鋳型に癖があります。毎日、とても丁寧に手入れされていて見るからに使いやすそう
- 商品名:根津のたいやき たい焼き
- 値段:たい焼き ¥140/1個 ※手提箱 ¥50 (4~6個用) 折詰箱 ¥80 (4~6個) ¥100 (7~16個) ¥120 (17~25個) / 餡子分売 ¥750/500g (要予約)
- フレーバー:つぶあん
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