こんなイベントに潜入しちゃいました!

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チャノマでつながる、ココロがつながる。~大川お番茶会ワークショップ@渋谷ヒカリエ
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それまでの寒さを打ち破るような春の陽気に誘われて、桜の花が其処此処でわっと勢い良く咲きはじめた東京。そんな春の日に渋谷ヒカリエ8Fにある「aiiima ( アイーーーマ ) 」で「九州ちくご元気計画(http://kyushu-chikugo.net/)」のSPECIAL EXIBITIONが開催されました。
お話をしてくださるのは「大川お番茶会」の代表であり、お番長(!)の田中奈奈さん。「チャノマでつながる、ココロがつながる。」という温かなコンセプトを軸に、筑後・大川の土地で育まれる農作物の素晴らしさ、心の通いあう温かな<茶の間>のあるライフスタイル提案しておられます。ハツラツとした笑顔が印象的な田中さんは、とっても聞き上手・お話上手な女性。
大川に嫁がれる前は、小学校の先生をなさっておられたと伺って納得!
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ボナクイユのこちらの記事でもご紹介をさせて頂くにあたり、お電話でのインタビューにお応えいただいておりましたし、1ファンとしてWebサイトやFacebookページなどにポストされる情報にも目を通していましたので、なんとなく知っているつもりになっていましたが、なんと言ってもご本人の声やお人柄からにじみ出る温度で直接お話を伺うことは、なんと楽しいことでしょうか。
田中農園で育ついちごやレモングラスのこと、筑後という豊かな土地のこと、茶の間という空間や時間がもたらしてくれる穏やかさのこと、そしてそれらを慈しむ気持ち……。そんなお話を聞きながら、頂くやさい番茶の美味しさは格別なものでした。
大川お番茶会のやさい番茶を美味しくする魔法はおしゃべりの時間。
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田中さんいわく、気取らず楽しむお茶だから、茶道のような様式的なルールは無いけれど、美味しく頂くポイントがあるとすれば、じわりとお湯の中で素材のエッセンスを抽出し、1煎目、2煎目、3煎目と味わいの変化を楽しむこと。(茶葉を使用しているものを除く)それぞれの素材の旨味が緩んでお湯に溶けていくテンポの違いが織りなす個性が出てくる。その違いに触れることもまた、自然の恵みを頂くことに似ているという事なのかもしれませんね。

この日頂いたやさい番茶は4種。
「大豆+レモングラス」
「ひし+黒大豆」
「ごぼう+黒大豆」
「大根+人参(※試作品)」
の4つ。どのお番茶も「我が子に食べさせたいと思える品質・安全性と美味しさ」、こだわり派の農家さんが育てた素材たちで、田中さんが強い思いをもって大川お番茶会を始動させ、引き寄せられるように出会った生産者さん達とのいわばコラボレーションであり、ここでもまた茶の間というテーマで結ばれる縁(えにし)が存在するという事もまた興味深いお話です。
lemonglass 大豆+レモングラス
レモングラスをベースにしたお茶は、気持ちが安らぐ爽やかな香りが特徴。
煎を進めると、だんだんと焙煎した大豆の香ばしい味わいや香りが現れてきます。
hishi ●ひし+黒大豆
水の豊かな沼地で育つ<ひし>は、昔から大川の地で胃腸薬として用いられてきた滋養のある素材。こちらは、水色もやや紫がかっており黒大豆の味を追いかけるようにひしの甘みが出てきます。ポリフェノールが豊富に含まれていることも特徴で、女性にはお勧めのお茶だそうですよ!
gobo_eat ●ごぼう+黒大豆
アルミパックを開けた瞬間から、ゴボウの香りがふんわりと香り、旨味がつよく煎じたお茶はスープのような感覚で、少しお塩を足していただくと空腹時にぴったりとの声が上がりました。こちらのお茶は茶がらを食することが出来るのも特徴で、塩昆布やオリーブオイルで少し和えたら、あら不思議!美味しいおつまみに大変身。これはお酒も進んじゃいますね。左の写真は、ごぼう+黒大豆のお茶がら。塩こんぶと和えても美味。まだ試していませんが、和風に味付けしたポテトサラダの具材としてもベストマッチではないかと思っています。
daikon 大根+人参(※試作品)
大根と人参のお番茶に使用している人参は黄金色をしたドリームキャロットという種類で、甘みが特徴。大根も自然乾燥に近い方法でゆっくりと乾燥させ、甘みを引き出しているから、両方が相まって優しい味わい。お茶としてだけでなくお味噌汁の具材としても利用できるし、勿論茶がらを頂くことも。バルサミコ酢を少し回しいれていただくと、美味しいサラダを頂いているようでした!
丁寧な暮らしが生まれる街、筑後・大川市。
またトリビア的にお話してくださったことですが、大川は家具の産地として有名で(ウィキペディアで調べたら、市のキャッチフレーズは「めざせっ!元気・快適空間 インテリアシティおおかわ」とのこと。笑)、イタリアの家具産業で有名な土地ポルデノーネ市と姉妹都市提携を結んでいるんだそうです。
農業も家具産業も、どちらもクリエイティブなマインドがないと出来ないこと。歴史的・文化的な背景、暮らすこと自体に意識の高い人々が生活する中で、大川お番茶会さんのような素敵な活動が生まれるのは必然なのかもしれませんね。これからのご活躍を期待しています!
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大川お番茶会さんのお番茶には、ティーバッグタイプはありません。
気軽さを求めるよりも、作り手が丹精込めて作った農作物を愛でる気持ちで、形式ではなくても急須で淹れる所作を楽しみ、お湯に温められて立ち昇る香りに癒される時間を楽しんでくださいね。
※お品のお取扱い店舗は、下記Webサイトからご確認ください。

TEXT by N.okumura
Published: March 23, 2012